理想のお客様は自分自身でもよいのか?
ゲーム戦略・売り上げアップコンサルタントの神馬です。
今回は、よくある質問の中から、「理想のお客様は自分自身でもよいのか?」ということについてお答えしていきたいと思います。
私は、売り上げアップの仕組みを作るうえで、まず“強み”を明確にするということをやるワケですけれども、“強み”を明確にする際に、一番最初にやることは、やっぱり「理想のお客様」を明確にすることです。
自分の最も理想とするお客様“一人”を具体的に考える、という事をやっていきます。
その時に質問としてあるのは、
- 「今やっているビジネスというのは、私がとても欲しいと思っているものを実現するビジネスです」
- 「私がこういうのを欲しいと思ってたから、こういう商品を扱っているんです」
という方がいらっしゃるワケですね。
そうすると、
- 「まさに自分自身が理想のお客様になる、なので理想のお客様を考えるときに、自分自身を考えてもいいのか?」
- 「理想のお客様を自分自身にしてもいいのか?」
という質問が有ります。
もちろん、本当にそのお客様が“もう自分自身でしかない”という事であれば、自分自身を「理想のお客様」にしてもまあいいワケですけども、基本的にはお勧めしません。
出来れば別の人を考えた方がいいと思います。その理由は2つあります。
理想のお客様は自分自身にしない方がよい2つの理由
一つはですね、商品・サービスが自分目線になってしまうということですね。
商品・サービスが自分目線になってしまう。
つまりは、
- 「私が欲しいと思うものを売ればイイ」
- 「私が良いと思っているものを売ればイイ」
- 「私が良いと思うものは、きっとほかの人も良いと思うだろう」
という発想になってしまうワケですね。
それが一番うまくいかないパターンなワケです。
商品・サービスが自分目線になり過ぎて、「自分が良いと思うものは、きっとみんな良いと思うだろう」こう思ってしまうと、なかなかお客様が欲しいもの、ニーズが掴めなくなってしまって“売れない”というパターンに陥る訳です。
自分の想定以上は出てこない!
もう一つ、自分自身というのを客観的に捉えるのは結構難しいので、例えば、その「理想のお客様」は、どういう悩みや課題をもっているだろうと考えた時に当然、自分が想定している以上の答えっていうのは出てこないワケですよね。
「自分こういうことで悩んでいた・・・」「自分こういう課題があったな・・・」っていうのは、自分の今思っていることを考えてしまうので、当然、自分が想定しているものしか出てこないワケです。
でも多くの場合は、自分が思っていなかったようなお客様の悩みとか課題というのに大きなヒントがあるワケですね。
意外とこれっていうのはズレているので、きっとお客さんは、こういう課題とか悩みを持っているだろうと思っても、実はそうではなくて、違う切り口とか、違う部分に、悩みや課題とか、あるいは願望を持っていることが多いワケですよね。
それを見つけるということがとても重要なワケです。
自分を「理想のお客様」にしてしまうと想定内の答えしか出てこないので、そういうのを見つけることができないワケです。
この 2 つの観点から、理想のお客様は自分自身ではなくて、出来れば別の人を考えた方が良いというふうに思っています。